室内の住み心地の見方を解説します。
遠方に住んでいる、仕事で時間が取れない、
内見に行けない事情はさまざまです。
松山の物件を、現地に行かないまま
決めなければならない人もいます。
室内の住み心地は、間取り図や写真だけでは
分かりません。
日当たり、湿気、におい、電波。
実際に住み始めてから気づく部分が
多くあります。内見に行ければ体で
感じ取れるものを、行けない人はどう補うか。
この記事では、写真で分かる部分と、
質問して確かめる部分に分けて説明します。
引っ越し10回、内見200回以上。
その経験から、室内のどこを見れば
住み心地を読めるかをまとめます。
共用部の記事と対になる、
室内側の確認方法です。
室内の住み心地は、写真だけでは分からない
物件情報に載っている写真は、
きれいに撮られています。
広く、明るく、片づいた状態で写されます。
その写真から読み取れるのは、
間取りと設備のおおまかな形まで。
日当たりの実際、湿気のこもり方、
においは写りません。
写真で分かる部分と、質問しないと
分からない部分。
この二つを分けて考えると、
確認の抜けが減ります。
写真で判断できるものは写真で。
写真に写らないものは、不動産会社への質問や
オンライン内見で補う。
この記事は、その振り分けに沿って進めます。
部屋に入った瞬間の直感は、意外と当たる
部屋に入った瞬間の第一印象は、
住み始めてからの不満と一致することが
多いです。
なんとなく暗い、空気がこもっている、
においが気になる。
その場に立つと、こうした感覚が働きます。
理由をうまく説明できなくても、
体が先に反応します。
問題は、この直感が現地に行かないと
働かないことです。
写真を眺めても、部屋の空気は
伝わりません。
内見に行けない人は、この直感の代わりを、
写真と質問で用意することになります。
感覚で一発で分かるものを、
一つずつ言葉にして確認していく作業です。
次の項目から、その具体的な見方を
説明します。
日当たり
日当たりは、方角だけでは決まりません。
同じ南向きでも、目の前に建物があれば
光は入りません。
写真で見る
・窓の大きさと数
・窓の外に写っているもの、
隣の建物との距離
質問で聞く
・何時ごろ撮った写真か
・日中どのくらい光が入るか
・朝と夕方で暗くならないか
写真は明るく撮られるため、
実際の印象とずれることがあります。
松山は、瀬戸内の気候で、
関東に比べて晴れの日が多く、
雨が少ない土地です。
日当たりのよい物件を選べば、
この気候の分だけ光を得やすい環境です。
窓の向き
窓の向きで、光の入る時間帯が変わります。
南向きは日中を通して光が入ります。
東向きは朝に強く、午後は弱まります。
西向きは午後から夕方に強く、
夏は西日で暑くなります。
北向きは直射が入りにくく、
1日を通して安定した明るさです。
写真で見る
・窓がどの方角に面しているか、
物件情報の間取り図で確認
・掃き出し窓か、小さい窓か
質問で聞く
・メインの窓がどの方角か
・西向きの場合、夏の西日の入り方
北向きを避ける人もいますが、
直射が少ないぶん夏は涼しく、
光が安定します。
向きごとの特徴を知って選ぶと、
後悔が減ります。
窓の外に建物があるか
方角がよくても、窓の外に建物があれば
光はさえぎられます。
日当たりを最後に決めるのは、
窓の外の状況です。
写真で見る
・窓の外やベランダから撮った写真があるか
・目の前に建物の壁が迫っていないか
・隣の建物との距離
質問で聞く
・窓の正面に何があるか
・隣の建物で日当たりがさえぎられる
時間帯はあるか
窓からの写真は、物件情報に
載っていないことが多いです。
その場合は、地図と航空写真で
周りの建物を確認します。
建物の高さまでは分かりませんが、
隣にどのくらいの距離で何が
建っているかは読めます。
暑さ寒さを読む
夏の暑さ、冬の寒さは、
光熱費と快適さに直結します。
同じ間取りでも、構造や階数で
体感は変わります。
ここは断言できない部分が多く、
手がかりから傾向を読む見方になります。
手がかりは、構造、階数、最上階か、
角部屋か、サッシの種類です。
木造は外気の影響を受けやすく、
鉄筋コンクリート造ほど受けにくくなります。
最上階は夏に屋根の熱が伝わりやすく、
1階は冬に底冷えしやすいです。
角部屋は外に面する壁が多く、
外気の影響を受けやすいです。
松山の賃貸は、アルミサッシが
多いと感じています。
アルミサッシは熱を通しやすく、
夏は暑く、冬は窓まわりが冷えて
結露しやすいです。
築年数が古い物件ほど
この傾向があります。
断熱を重視するなら、
樹脂サッシやペアガラスかどうかを
確認します。
写真で見る
・サッシの素材、アルミか樹脂か
・2重窓か、ペアガラスか
・断熱の記載が物件情報にあるか
質問で聞く
・建物の構造。木造、鉄骨造、
鉄筋コンクリート造のどれか
・最上階、角部屋の場合、
夏の暑さや冬の寒さの体感
これらは傾向で、実際の体感は
住んでみないと分かりません。
手がかりを組み合わせて、
暑くなりやすいか寒くなりやすいかの
見当をつける使い方になります。
空気と湿気を見る
川沿いや山沿いの建物は、
湿気を強く感じます。
私が実際にそうした立地の部屋に
入ったとき、空気の重さが違いました。
対策は風の通り抜けですが、
私の体感では、松山は風だけで
自然に乾くというより、
換気で補う前提で考えたほうが安全です。
湿気は、住み心地とカビの発生に
直結します。
じめじめした部屋は、
洗濯物が乾きにくく、
カビが出やすいです。
湿気は写真に写りません。
立地、構造、間取りから、
こもりやすいかどうかを読みます。
湿気は、健康にもかかわります。
カビの生えた部屋に長く住むと、
せきや鼻炎、ぜんそくなどの
アレルギーの原因になることがあります。
湿気対策は、快適さだけでなく
健康を守る面からも大切です。
こもりやすさは、部屋の条件で決まります。
ここは項目が多いため、
一つずつ分けて見ていきます。
湿気、カビ
湿気は、部屋の条件である程度読めます。
1階は地面に近く、湿気がこもりやすいです。
日当たりの悪い部屋、風の通らない間取りも、
湿気がたまりやすいです。
湿気がこもる部屋は、
カビも出やすくなります。
特に注意したいのが収納です。
押し入れやクローゼットは、
閉め切ることが多く、
空気がこもります。
外壁に面した収納は、外気で冷えて
結露しやすく、カビの出やすい場所になります。
写真で見る
・窓の数と位置、風が通り抜ける配置か
・部屋が何階か
・日当たりのよさ
質問で聞く
・収納が外壁に面していないか。
外壁側は冷えて結露しやすく、
中の物にカビが出やすいため
立地は、地図で確認します。
川、田んぼ、池、山のそばは、
周りの湿度が高くなりやすいです。
写真と立地を組み合わせて、
湿気のこもりやすさを見当づけます。
水回りの換気、におい
水回りは、湿気とにおいが出やすい場所です。
浴室、トイレ、キッチン。
換気が弱いと、湿気がこもって
カビが出ます。
においも抜けにくくなります。
浴室の造りも、カビの出やすさに
関わります。
私が以前住んだ部屋は、
浴槽まわりがタイルでした。
目地に水がしみ込み、
カビに悩まされました。
タイルは目地が多く、
水が残るとカビが出やすいです。
ユニットバスは目地が少なく、
比較的乾きやすい造りです。
においには、2つの種類があります。
1つは、排水口や排水管から上がる
下水のにおいです。
封水が切れていたり、配管に問題があると、
使っていなくてもにおうことがあります。
もう1つは、前の入居者の生活臭です。
長く染みついたにおいは、
簡単には抜けません。
写真で見る
・浴室に窓か換気扇があるか
・トイレに換気扇があるか
・浴室がタイルか、ユニットバスか
質問で聞く
・水回りから下水のようなにおいがしないか
・室内に前の入居者のにおいが
残っていないか
においは写真に写りません。
オンライン内見で現地の担当者に
確認してもらうか、
直接質問して確かめます。
虫が発生しやすい条件を読む
虫がいるかどうかは、
内見1回では分かりません。
写真からも読めません。
できるのは、虫が発生しやすい条件を、
立地と部屋の位置から読むことです。
1階か、植栽や川や田んぼが近いか、
湿気がこもりやすいか。
この条件がそろうと、虫が出やすくなります。
1階は地面に近く、外から入りやすいです。
植栽や草木が多い立地は、
虫の発生源が近くにあります。
湿気の多い部屋も、
虫が寄りやすいです。
田んぼや植栽が近い物件では、
虫だけでなく、
季節によってカエルやセミの音が
気になることもあります。
写真で見る
・部屋が何階か
・窓の外に植栽や草木があるか
立地は、地図で確認します。
田んぼ、川、公園、山のそばは、
虫が出やすい環境です。
写真と地図を組み合わせて、
虫の出やすさを見当づけます。
携帯電波、ネット回線
携帯電波は、部屋の中で入りにくいと、
日々のストレスになります。
電話が切れる、動画が止まる、
こうした不便が毎日続きます。
タイトルにも挙げた電波は、
写真に写らず、間取り図からも読めません。
事前の目安と、現地での実測に
分けて確認します。
電波が入りにくいのは、
鉄筋コンクリート造の建物、
地下や半地下の部屋、
山や谷に近い立地です。
鉄筋コンクリート造は、
外の電波を通しにくい傾向があります。
松山は市街地を少し離れると
山あいや谷あいの土地があり、
こうした場所は電波が弱まりやすいです。
事前の目安として、自分の契約している
携帯会社のサービスエリアマップで、
物件の住所を確認します。
各社が地図を公開しています。
ただし、このマップが示すのは
屋外のカバー範囲です。
建物の中や部屋の奥まで電波が届くかは、
マップからは分かりません。
事前に読めるのはここまでです。
私は松山で配達中、
エリアマップ上は問題なさそうな場所でも
電波が切れた経験があります。
マップだけでは、実際の入り方までは
判断できないと感じました。
確認する場所は、居間を主軸にします。
人が1日のなかで最も長く過ごす
部屋だからです。
居間で電波が安定して入れば、
日々の生活の大半はまかなえます。
無料Wi-Fiとスマホ電波は、
分けて確認します。
この2つは別物です。
無料Wi-Fiは、建物に付いた設備です。
スマホ電波は、携帯会社の基地局から
届くものです。
無料Wi-Fiがあっても、スマホ電波が弱いと、
Wi-Fiの調子が悪いときや、
外を歩きながらの通話で困ります。
逆に、スマホ電波が入っても、
無料Wi-Fiの速度が出なければ、
動画や大きなファイルのやり取りで
不便です。
片方だけを見て安心すると、
もう片方の弱さを見落とします。
無料Wi-Fiで聞く
・実際の速度はどのくらいか
・入居者から速度の苦情が出ていないか
スマホ電波で聞く
・自分の使っている携帯会社の電波が、
居間で入るか
無料Wi-Fiの速度は、物件情報だけでは
分かりにくい部分です。
賃貸の無料Wi-Fiは建物全体で共有する形が多く、
入居状況や時間帯で速度が変わります。
実際の速度と苦情の有無は、
不動産会社に聞くのが確実です。
ここは事前に読みきれないため、
質問で確かめます。
スマホ電波は、オンライン内見で
確認する方法があります。
担当者が自分と同じ携帯会社の端末を
持っていれば、
居間での電波表示を見せてもらえます。
ただし、担当者の端末が別の会社の場合、
その表示はそのまま自分の状況にはなりません。
この場合は、松山に住む家族や知人に、
自分と同じ会社の端末で
居間の電波を確かめてもらう方法があります。
その他の設備
ここまで、住み心地の中心になる部分を
見てきました。
このほかにも、キッチンの作業スペース、
エアコンの効きや古さ、
コンセントの位置と数、
家具を置ける壁の位置など、
確認しておきたい設備があります。
毎日使う設備は、住み始めてからの
不満につながりやすい部分です。
この記事では、日当たり、湿気、電波を
中心に扱うため、
設備は項目を挙げるにとどめます。
自分で確認できない場合
ここまで、写真で見る方法と、
質問で確かめる方法を説明してきました。
それでも、自分だけでは確認しきれない部分は
残ります。
日当たりの実際の入り方、
湿気のこもり方、電波の届き方。
この記事で見てきた3つは、
写真にも写らず、
質問だけでは読みきれない部分が残ります。
最後は、現地で確かめるのが確実です。
まず、地図とストリートビューで
周りの環境を確認します。
建物の位置、周りに何があるか、
日当たりをさえぎる建物はないか。
ここまでは自分でできます。
次に、不動産会社に質問します。
この記事で挙げた質問を、
まとめて聞きます。
写真や動画の追加を頼むことはできませんが、
担当者が現地で確認できる範囲のことは、
質問すれば答えてもらえます。
オンライン内見に対応している会社なら、
部屋の様子を映しながら案内してもらえます。
それでも足りない場合は、
松山に住む家族や知人に
見てもらう方法があります。
頼むときは、見てほしい点をしぼって
伝えます。
部屋に入った第一印象、日当たり、
湿気やにおい、電波の入り方。
この3つか4つに絞れば、
相手の負担も軽くなります。
写真では伝わらない、その場の感覚を
口頭で聞いておきます。
頼れる人が近くにいない場合
物件調査サービスという
選択肢もあります。
私が松山の現地に足を運び、
部屋を確認します。
この記事で説明してきた、
日当たり、湿気、におい、電波、水回り。
写真に写らない部分を、実際に見て、
写真と動画で報告します。
写真と間取り図だけで決めると、
住み始めてから気づくことが多くあります。
日当たり、湿気、におい、電波。
この記事で見てきた部分は、
どれも写真に写りません。
遠方に住んでいても、
時間が取れなくても、
住む前に知ることはできます。
行けないなら、行ける人の目を借りる。
物件調査サービスは、
その選択肢の一つです。



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